パール (超短編)
しゃん。しゃん。しゃん。
霧雨が降る夜に、鈴の音が等間隔に響く。
森から続く道。鈴を鳴らす少年の後ろを、うさぎの着ぐるみをかぶった幼い少女たちがついていく。彼女たちが持つランタンが、暗い夜道を照らしていた。
道の先に、その一帯だけやわらかな光に満ちている場所があった。彼らはそこへ向かっている。
光源は花だった。道の両脇に並ぶ木に、和紙で作ったような白い花がぎっしり咲いている。その花が内側から光って、まるでシャンデリアのようだった。
鈴が鳴りやむと、うさぎの少女たちも立ち止まった。彼らはそろって空を見上げる。
霧雨に混ざって、空から大粒の雫がゆっくりと、螺旋階段を転がるように落ちてきた。近づくにつれ、雫は花の灯りを吸って白く発光していく。地面にぶつかるとコツンと硬い音がして、彼らの足元に転がった。雫はいくつも落ちてくる。
うさぎの少女たちは、丸いしっぽを左右に振りながら、散らばる白い雫を拾っておなかのポケットに集めた。霧雨がやみ、落ちてきた雫を拾い集め終わると、少年が鈴を鳴らした。少女たちは急いで整列する。
しゃん。しゃん。しゃん。
少年を先頭にして、来たときと同じように彼らは森に帰っていった。
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