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2011年2月 6日 (日)

あおぞらにんぎょ(超短編)

 芝生に寝転がっている僕の周りで、キミがつたない足取りでボールを追いかけている。桃色のスカートはまるで人魚の尾ひれみたいに忙しくひるがえる。

 僕は目を閉じた。まぶたの裏には空の青が残って、ひらり、ひらりと、桃色の尾ひれが横切っていく。

 やわらかな春の日差しとキミの笑い声に浸っていると、僕の中で幸せな気持ちが増幅されていくんだ。

 桃色の尾ひれはいつまでも優しい熱を放ち続けるから。

 何度でも僕はこの残像だけで満たされてしまい、極彩色の沼から抜け出せない。

500文字の心臓 競作 「あおぞらにんぎょ」

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はじめて(たぶん)、父親視点で書いてみました。

大人になったねえ。私。

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